きものの事 色々
きものの事 色々
きものを着た後のお手入れ
きものを着た後のお手入れですが、少しの手間と時間を掛ければ、きものと帯を綺麗に長持ちさせることができます。
・きものを脱いだら、衣紋掛けにきものと帯、長襦袢を掛け、陰干しで風を通して湿気を取ります。
・きものを掛けて風を通す時間は、2時間~3時間位です。
・きものの表地と裏地は生地の種類が違いますので、長く掛け過ぎると裾が袋になってしまったりする事も有ります。風を通す時間は、2時間~3時間で充分です。長く、掛け過ぎないように注意して下さい。
衣紋掛けに掛けてある間に、衿、袖、上前などにシミや汚れがないか確認します。同様に、帯にもシミや汚れがないか確認します。
もし、シミや汚れがあったら呉服専門店に相談して下さい。
また、汗をかいたと時にも呉服専門店に相談して下さい。
汗を、そのままにしておくと、変色の原因となってしまいます。
もちろん当店も、きもののお手入れ(クリーニング)を専門に行っています。
シミや汚れがあっても、自分でこすったり、ベンジンで拭いたりなど、けっしてしないで下さい。
風を、通し終えたら、柔らかい布でほこりを落とし、たたんでしまいます。
たたみながら、再度、シミや汚れがないか確認して下さい。
「きもののたたみ方」と「長襦袢のたたみ方」は、本ページの違う項目で説明していますので、そちらをご参照下さい。
帯は、袋帯も名古屋帯も、お使いになる前の折り目通りに自然にたためる事と思います。
草履を履いた後のお手入れ
草履は、身体全体を支えてくれる大切な履き物です、履いた後のお手入れはとても大切です。
草履もきものと同じに湿気が大敵です。
草履でお出掛けの時には、水に濡らさないように注意してください。
水濡れは草履の底などの接着面の剥がれの原因となります。
なお、底が濡れた草履は、滑りやすくなりますので気をつけて歩いて下さい。
・使用後は草履のつま先を上にして立てかけて、陰干しで充分乾かして下さい。雨の日のご使用でなくとも、草履に湿気を含む事がありますので、天候に関係なく陰干しはして下さい。
・その後、革の草履は軽くほこりや汚れを落とし、少量のクリームを塗り、乾いた柔らかい布で拭いてください。
・佐賀錦など布地の草履は表面を軽くたたき、ほこりを浮かせてから柔らかいブラシで払ってください。
草履は踵(かかと)のゴムが一番早く減ります。履いた後には減り具合をチェックして下さい。
草履の底が減ったり、踵のゴムが減ったり、踵のゴムを止めて有る鋲の頭っがすり減って入るようでしたら、呉服専門店にご相談下さい。
当店では、すり減った草履の底の交換、踵(かかと)の交換もお受けしております。
きもののたたみ方
きもののたたみ方には、「本だたみ」と「夜具だたみ」が有ります。
ここでは、「本だたみ」のたたみ方を説明します。
長襦袢のたたみ方
長襦袢のたたみ方を説明します。
足袋の洗い方
足袋の洗い方を説明します。
足袋の底は白足袋ならば白、柄足袋は白や黒など、足袋により異なります。
色の濃い底だと気が付かないものですが、足袋の底はけっこう汚れます。
一日足袋を履いていて、帰ってから白底の足袋を見みると、かなり汚れているのが分かります。
1.基本的には手洗いです。洗剤を入れたぬるま湯に漬け置きします。
2.足袋の底を、馬毛ブラシ(なければ爪ブラシ)で円を描く様にこすります。
3.足袋全体を、もむようにして汚れを洗い取ります。
4.すすぎ終わったら、タオルに足袋を挟んで水分を吸い取ります。
5.踵(かかと)と指先の部分を持ち、足袋を縦に伸ばします。甲の部分、足首の部分、甲の真ん中にある縫い目を伸ばします。底を手の甲で叩いて平らにします。
6.干すときは、コハゼの受け糸の付いている側を、洗濯ばさみで挟んで干します。
喪服についての豆知識
喪服
思いがけずやってくる悲しみのお葬式。故人を見送るために行われるお葬式で着られるのが喪服。喪服は、喪に服すために着られます。
近親者(配偶者や親または子)であれば和服を着る必要があります。喪服を着てお通夜やお葬式に出席する時には、先方に失礼のないように、きちんとした服装で接する必要があります。突然、喪服が必要になった時に慌てないためにも、事前に用意しておくことをお勧めします。
喪服とアクセサリー
身に付けるもの(草履やバッグ、帯揚げ、帯締め)も黒で統一します。原則としてアクセサリーは結婚指輪以外ははずします。もし、結婚指輪に宝石が入っている時は、指輪をくるんと回して手の内側に向けて、外から見えないようにしましょう。
アクセサリーは原則つけません。真珠の一連になっているネックレスはつけても大丈夫です。バッグは光沢がないもの、動物を使ったものは使わず、布製を用意しましょう。
喪服と数珠
数珠(じゅず)は持っているだけで魔除け厄除けとなり福をもたらすとされます。念珠(ねんじゅ)と言う名称でも呼ばれ、珠(たま)が108個あるものを正式なものと定めています。
ご自分の宗派の正式な念珠をお持ちの方は、違う宗派のお葬式にもご自分の念珠をお持ちになってお使い下さい。その他に、宗派にこだわらずどの宗派でもお使い頂ける八宗用の念珠もございます。
喪服の保管
湿気のない、乾燥した状態で保管します。除湿剤を一緒に入れておくことをお勧めします。葬儀用の喪服は、ひとつにまとめて保管しておくほうが、何かあった時、すぐ対応できます。
喪服を購入する
喪服は、すぐに買えるような価格の物では有りません。安いからといって購入するものでもありません。やはり喪服は、長く使う事を考えて、品質のよいものを揃えるほうが良いのです。
いつ、どんなとき、何が起こるか、わからない。だから、万全を期して、喪服は揃えておきましょう。
きものでのトイレ
きものを着た時のトイレは、慣れてしまえば簡単です。
また、きものを着る時の下着は、ほとんどの方が、普段と同じショーツを履いています。
以前は、股割れの下着がありましたが。今では、めったに使われていないと思います。
当店でも、販売していませんし。私が、この店で働くようになった20年位前も、股割れの下着は店においてなかったと思います。
それでは、「きものでのトイレ」を説明をしてゆきます。
写真が有りませんが、できるだけ詳しく説明しますので、様子を想像しながらお読み下さい。
1.上前の裾の先を持ち引き上げ、帯締めか帯の間に挟み込みます。シワになると目立ちますので、挟み込む時には裾の先がシワにならないように注意して下さい。裾の先を広げて挟むのが良いと思います。
2.次に、下前も同じように持ち上げて帯枕を締めたヒモに挟み込みます。帯枕を締めたヒモに挟み込むのは、ここが一番しっかりと締まっている所からです。
この時、きものの裾の背側も持ち上げながら、下前をしっかりと引っ張って下さい。下前はシワになっても見えませんので、しかっりと挟み込んで下さい。
また、背側は、帯のお太鼓を半分くらい隠してしまうくらいに、しっかり持ち上げて下さい。
3.続いて、長襦袢とランジェリーのそれぞれの上前側の裾先と、下前側の裾先を持ち、長襦袢とランジェリーを一緒に持ち広げます。きものと同じように、背側をしっかりと上げてください。それぞれの裾先を帯枕を締めたヒモに挟みます。
長襦袢とランジェリーを一緒に挟み込まないで、長襦袢、ランジェリーの順にきものと同じように挟み込んでもかまいません。
ご自分が、楽な方で行って下さい。
・・・・・これで、トイレの準備ができました。・・・・・
4.トイレの後には、お太鼓の垂れ先が、ピョンと跳ね上がっていることが有ります。
トイレから出る前に帯の垂れ先を直すことを忘れないで下さい。
着物で外に出る時はヒモを一本持っていると便利です。
例えば、トイレで全部をめくり上げたらその上から一回しして結んでおくと安心です。
「簡単に着れるきもの」と「つくり帯」
ここで、紹介する「簡単に着れるきもの」と「つくり帯」は、「(株)きものブレイン」へ加工を委託して作っています。きものブレインでの商品名は、「簡着仕立て」と「さくら造り帯」です。
当店では、専用の採寸道具を用いてお客さまの寸法を頂き、きものや帯をお預かりして加工を依頼します。
「簡単に着れるきもの」と「つくり帯」について、ご説明いたします。
1.「簡単に着れるきもの(簡着仕立て)」
既に仕立て上がっているきものを、簡単に着れる様に仕立てます。
・着丈に合わせて、おはしょりが縫ってあります。
・きものに付けたヒモだけで、簡単に着ることができます。
・どこも、切っていないので、糸をほどけば元のきものの形に戻ります。
1回練習すれば、すぐに着れるようになります。
着装の仕方については、下記の図解を参照してください。
2.「つくり帯(さくら造り帯)」
既に仕立て上がっている帯を、簡単に結べるよう仕立てます。
・結んだ時の帯の形に仕立てます。例えば、二重太鼓の形などです。
・帯に付けたヒモ、帯枕と帯枕のヒモ、帯揚げを使い、簡単に結ぶことができます。
・どこも切っていないので、意図をほどけば元の帯の形に戻ります。
2~3回練習すれば、すぐに結べるようになります。
着装の仕方については、下記の図解を参照してください。